「大阪北部地震」を経験して

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この度の大阪府北部における地震により、被災されました皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

2018年6月18日、朝の通勤時間帯に起こった「大阪北部地震」。

実家のある豊中市では震度5強、現在私が住んでいる兵庫県尼崎市では震度5弱を観測しました。

私が大きな地震を経験したのは、今回で2度目です。

1度目と2度目、どちらも避難するような被害に遭ってはいませんが(6月24日現在)、大きな揺れの恐怖は十分に経験しました。

被災経験が無いので「防災グッズはコレが役立った」とか「ライフラインが止まった時の対処法」といったお役立ち情報はお伝えできませんが、大きな揺れに見舞われたときの様子や感じたこと(恐怖・危険)が、少しでも防災の役に立てればと思い、ブログに書くことにしました。

経験した2つの大きな地震

私が最初に経験した大きな地震は、1995年1月17日の「阪神淡路大震災」でした。

「そもそも近畿圏では地震は起こらない。プレート地震が起こるので危ないのは関東。」と、ずっと思っていたので、「阪神・淡路大震災」を経験した時は本当にショックでした。

「東日本大震災」以降は「次は南海トラフ巨大地震だ」という話をよく聞くようになり、近畿圏でも大きな被害が予想されるようなので「死ぬまでに、南海トラフ巨大地震を経験するのかな…」とぼんやり思っていたところに、今回の「大阪北部地震」でした。

2つの大きな地震を経験しましたが、発生の時間帯や震度が違うので、状況もそれぞれ違います。今回は「大阪北部地震」について書いていこうと思います。

通勤時間帯に起こった「大阪北部地震」

◆「緊急地震速報」より速く到達した揺れ

朝8時前。

仕事に向かう準備をしつつ、この日はちょうど「ごみの日」だったので「そろそろごみを出すかなぁ」と思っていた矢先のことでした。

急に「ミシミシミシ」と軋む音(家が木造住宅なので、おそらく木の軋む音)が聞こえ、すぐに細かい揺れを感じました。

「え…地震?」と思った瞬間、「ぐわん」と地面から回されるような大きな横揺れが。

その揺れの大きさに、直感的に「これはかなりヤバい」と恐怖を感じました。

不規則に何度か横に揺らされ、何とか中腰で立っている状態。

「ガタガタガタ」や「ガシャガシャガシャ」と激しい音が響いていました。

ケータイからも緊急地震速報アラームが激しく鳴っていたのですが、鳴りだしたのは大きな揺れが来たすぐあと。すでに揺れのまっただ中だったので、とっさに「逃げる」や「身を守る」態勢がとれませんでした。

緊急地震速報のメール画面

◆地震の最中に考えていたこと1

現在私が住んでいるのは、築40年ほどの木造2階建ての一軒家です。賃貸なので詳しい構造はわかりませんが、耐震がしっかりできているかは不明。

そんな家の中で、地震に遭ったときに居たのは1階の居間。

まず考えたのは「家が倒壊するかもしれない」ということでした。

細かい揺れ(初期微動=P波)を感じてから大きな揺れ(主要動=S波)が来るまで、ほとんど時間差はありませんでした。つまり「震源地が近い」ということです。(これは高校の地学の授業で習ったのですが、「阪神淡路大震災」の後だったこともあり、地震の授業内容はよく覚えていました。)地震で恐怖を感じながら、なぜかそういうことは冷静に判断していました。

震源が近いということは揺れのエネルギーが大きいので、この揺れがどこまで激しくなるのか、どれくらい続くのか…先の見えない恐怖です。

「この古い家では地震に耐えきれないかもしれない。倒壊するかもしれない。…死ぬかもしれない。」激しい揺れの中で、そんなことが頭をよぎりました。

そして私のとった行動は、居間に置いてある「座卓(和風の頑丈なローテーブル)の下にもぐる」でした。

旦那さんの家から持ってきた重くて頑丈な座卓は、もし家が倒壊しても、多少の隙間を作ってくれる。生き残れる可能性を作ってくれると思ったのです。

小学生のときから地震避難訓練で繰り返しやってきた「まず机の下にもぐる」。

訓練しながらも「そうは言っても、激しく揺れてたら机の下にもぐるより逃げたくなるんじゃないかな…」と思っていましたが、いざ身の危険を感じたときに、私は「机の下にもぐるって、少しでも安全を確保する」しか思いつきませんでした。

幸い居間には背の高い棚などは無かったので、棚が転倒して下敷きになる心配はありませんでした。

◆地震の最中に考えていたこと2

座卓の下へもぐろうとしたまでは良かったのですが、ここでひとつ問題がありました。それは、一緒に居間にいた愛猫のことです。

我が家には愛猫が2匹います。

1匹は2階の部屋に。1階にいたのは腎不全で薬や点滴が必要な子でした。

居間と台所が1階にあるため、私は家にいるとき大半の時間を1階で過ごします。そのため、1階に腎不全の子がいるほうが都合が良かったのです。(腎不全の子は現在、点滴や薬のおかげで以前と変わらない、見た目には元気な状態です。)

腎不全の子も、突然の激しい揺れに慌てだし、逃げ惑いました。

座卓の下にもぐろうとした私は「この子も何とかしないと!」と、もぐるのを止めて腎不全の子を捕まえようと、一瞬胴体を掴みました。しかし、過去にこの子を脱走させてしまったときのことが頭をよぎって捕まえるのをやめました。

詳しい状況は省きますが、外に逃げようとしたのを捕まえようとして、余計に激しく抵抗して逃げてしまったことがあったのです。

地震が起きたとき、1階居間付近では風を通すために3カ所の窓を開けていました。

外の景色があまり見えず、腎不全の子は普段から窓に近づくことがなかったので、窓を開けたら網戸だけ(脱走防止柵などは無し)の状態になっていました。

パニックになった腎不全の子を、無理に押さえ込んで余計にパニックになり、この状況の中で網戸を突き破って脱走※してしまったら…「毎日点滴が必要なこの子を脱走させてしまったら、行方不明になっている間に尿毒症になってしまい、死んでしまうかも…。」

そんなことが頭をよぎりました。

地震があったとき、「扉などが歪んで外に出られなくなるので、脱走経路の確保のために扉を開ける」というのを聞いたことがありますが、完全室内飼いの愛猫達が外に出てしまうことを考えたら、そういうこともできません。

とにかく腎不全の子が網戸を突き破らないように、窓の方に逃げないようにその姿を見つつ、いざというとき(家が倒壊するとき)には座卓にもぐれるように身を低くしました。

※地震発生後、Twitterをみていたら「愛猫が窓から脱走してしまった」というツイートをたくさん見かけました。我が家の愛猫は幸い脱走には至りませんでしたが…やはりその危険性はあったのだと、かなりヒヤリとしました。

激しい揺れの中でできたことは

揺れていた時間はとても長く感じました。

最初の「ミシミシ」という音を聞いてから揺れが収まるまで1分くらい揺れていたような感覚ですが、おそらく、実際はもっと短かかったと思います。

こうやっていろいろ書き出していると、「そんなことを考える時間があったのか?」と思われるかもしれませんが、全くそんなことはありません。

「あ、地震!大きい!危険!座卓の下に…愛猫…あ、窓…捕まえ…いや、ダメだ…」

ぐらいの間に、瞬間的にいろいろなことが頭をよぎり、地震が収まった感じです。

実際に私の取れた行動は「座卓の下へもぐろうとしたこと」と「愛猫を捕まえようとして、やめたこと」だけです。

あとは激しい揺れだったこと以外、あまり覚えていません。

◆揺れが収まってから

「地震だ…結構大きな地震だった…」

日常生活の中では何の予兆もなかったので、「まさかこんな大きな地震が来るとは…」と頭は真っ白、心臓はバクバクでした。

「南海トラフ巨大地震が起こる」と度々言われていて地震は気にしているつもりでしたが、いざ地震に見舞われると、私は何の心づもりもできていなかったと痛感しました。

揺れが収まった隙に、愛猫が窓から飛び出さなかったのを確認して、開いている窓を全部閉め、急いで1階よりは安全と思われる2階※へ連れて行きました。

※腎不全の子は薬入りフードをあげ、トイレチェックをするために、もう1匹の子とは別の部屋へ。

そしてこの規模の地震だと、実家の豊中市も相当揺れているはずだと思い、すぐに電話をかけました。実は私の家族は私以外に誰もスマホを持っていないので、LINEができないのです。

◆非常時の連絡手段の差

私は「災害用伝言ダイヤル(171)」というサービスがあることは知っていましたが、家族でいざというときにそれを使うことを話し合っていなかったのです。

災害時に電話がつながらないことはわかっていても、普通に電話をかける以外の連絡手段がありません。

当然、家族の誰とも電話はつながりませんでした。

そして地震発生から約10分後あたりから、会社の同僚のLINEが届きだしました。送受信はスムーズで、通常と変わりません。

電話は一行につながらないのに、LINEはいつも通りに使える。

確か「東日本大震災をきっかけにLINEサービスができた」と聞いた気がするのですが、実際に、災害時でもいつも通りに使えたことにはかなり感動しました。

同僚の無事はすぐに確認できたのに、家族(母&弟=実家・豊中市、父=職場・尼崎市)全員の無事が確認できたのは地震発生から約1時間半後でした。

記事が長くなってしまったので、被害の状況や、備えていたもの、愛猫たちとの避難について考えたことなどを別記事でまとめました。

よろしければこちらもお読みください。

久しぶりに地震に遭って、改めて考えた防災のこと



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