猫の強制給餌について

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最初の診察時に先生から「とにかく何でも良いから食べさせるように」と言われ、おすすめされたのが「CIAO エネルギーちゅ〜る」という動物病院専用の流動食のようなものでした。食欲が無い子でも、これは比較的食いつきが良いそうです。

CIAO エネルギーちゅ〜る

※これ1本で1日分のエネルギーをまかなえる訳ではありません。

13歳の子は尿路結石症なので療法食じゃないと結石が出来てしまう事については先生に話しましたが、「長期的でなければ大丈夫」だそうです。優先すべきは「何かを食べる事」でした。口からの摂取でないと、栄養が取れないそうです。

「CIAO エネルギーちゅ〜る」はすでにペースト状なので、すり潰したりといった手間も無く、シリンジ(スポイト)で与える事もできます。まずはそのまま与えてみましたが、全く食べる気配が無い為、仕方なく強制給餌する事にしました。


初めての強制給餌

以前に、薬を水に溶かしてシリンジでの投薬をやった事があったので、同じ要領でできると思いました…が、そんなに簡単ではありませんでした。

食欲が無く(腎不全になると吐き気がするそう)積極的に食べようとしないので、手早く食べさせようと口の端からシリンジの先端を入れてペーストを流し込むのですが、すぐに飲み込もうとしないので口の隙間からペーストが溢れ出し、口のまわりがべちゃべちゃに…。しかも、せっかく食べさせる事ができたと思ってほっとしたのもつかの間、部屋の端に歩いて行ったと思ったら嘔吐…。

もしかしてやり方がダメなのかと思いネットで検索すると、やはりやり方が間違っていました…。


正しい強制給餌

口の端から入れるまでは良かったのですが、流し込む角度・スピード・量が間違っていました。

× 喉に向かって

→ 口の上(上あご)あたりに向けて

× 手早く終わらせる為に勢い良く

→ 猫が舐めて飲み込むスピードに合わせて

× ぐいぐい流し込む

→ ごく少量ずつ

どうりで上手く食べてくれない訳です。あまりに下手くそな与え方をしてしまって、申し訳ない気持ちになりました。

コツが分かったので、その後は少しはキレイに食べてくれるようになりました。ただ、嘔吐に関してはやり方の問題だけではないようで、吐き止めの薬をあげていても嘔吐は無くなりませんでした。

ちなみに、どの程度の柔らかさのペーストが猫にとって食べやすいのか先生に質問してみたところ、「水で溶いてシャバシャバにし過ぎると量をたべさせなくてはいけない(強制給餌が大変)、誤飲(肺の方へ入る)した場合は嘔吐しにくい(固形の方が吐きやすい)ので、ある程度のとろみの状態で良い」との事でした。


強制給餌をいつまで続けるのか

点滴や薬をあげているにも関わらず、日に日に元気が無くなっていく姿を見ていると、「無理に食べさせる行為ってどうなんだろう…」という疑問を持たずにはいられませんでした。

自分から食べなくなった時点で、それはもう最期へ向けての準備を始めているのではないのだろうか…?

お別れするのが辛くて、少しでも長く一緒に居たいという私の勝手な思いで強制給餌して、この子のしんどい時間を延ばしているだけなのでは…?

何をしてあげるのが一番良いのか分からなくなり、薬と点滴のみを与え、強制給餌を止めた日もありました。

しかしふと、「ここで全て諦めてしまったら後で後悔する事になる」という思いが湧き、強制給餌を続ける事を決めました。食べなければそもそも元気になる事はありません。身体が弱っていく一方です。

私は、この子が自力で飲み込めなくなるまでは、強制給餌を続けようと思いました。

しんどそうに眠る愛猫

※強制給餌については色んな考え方があり、「正解」は無いと思います。これはあくまで現時点での私個人の考えなので、今後の愛猫の状態の変化によっては方針を変える可能性があります。



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