強制給餌でも米粒くらいずつしか食べなかった愛猫が、先日、少量ですが焼き魚を勢い良く食べました。強制給餌ではなかなか飲み込んでくれなかったり、歯周病で歯が痛くて度々「シャリシャリ」としていたのに、その姿が夢だったのかと思うくらいの食いつきでした。
「焼き魚」なら何とか食べてくれる事が分かったので、ひとまず体重減少を止める為、しばらくは焼き魚を与える事にしましたが、魚ばかりではダメなようです。(この内容については、別サイトのこちらの記事を参考にしました。)
猫が食べても大丈夫な魚と合わせて、どんなごはんなら食べてくれたのか、試したものをまとめてみました。愛猫に食欲が無くて困っている方の、少しでも参考になれば幸いです。
※以下に記載の内容について
- 獣医師の指導によって与えているものではありません。「食べても大丈夫」というのは、ネットの情報を元にしています。
- 腎不全の子に与えても「良い」という事ではありません。我が家の愛猫は強制給餌でも十分な食事がとれず体重が減少する一方だったので、「今はとにかく、何でも良いから食べてくれるモノを与えよう」という事で一時的のつもりで与えています。
- あくまで「我が家の愛猫の場合は」として書いています。愛猫の食欲がなくて、まだこの記事の内容を試していない場合、一つの手段として、参考までに書いています。実践される場合は自己責任でお願いいたします。
焼き魚の場合
魚は生のもので塩味のついていないものを購入して、蒸し焼きにしました。最初、普通に焼き目が付いたものを与えたところ、焼き目が固くて食べにくかった(歯周病でぐらついた歯に挟まった?)ようなので、柔らかく仕上げる為の蒸し焼きです。
クックパーに乗せ、少量の水を入れて包んで蒸し焼きにします。
- タラ…食べてくれました。
- 鮭…食べてくれました。
- パンガシウス※…食べてくれました。
※コストコで売られていた白身魚。白身なので与えても大丈夫だろうと思って購入してみました。
蒸し焼きにした魚の皮と骨を取り除いて、ほぐして与えました。食いつきはどれも良かったです。「パンガシウス」は皮と骨が取り除かれた状態で売られていたので、手間がかからず楽でした。
パンガシウスです。写真では伝わりにくいかもしれませんが、大きな切り身で結構ずっしりしていました。このパックには3切れ入っていました。
鶏肉の場合
猫には、魚よりは肉を与える方が良いそうです。なるべく「リン」の値が低い※鶏ミンチを購入しました。鶏肉を買う際にどの部位が良いのかを、下記の表を参考にして鶏ミンチに決めました。※リンは腎臓が悪くなるととうまく排出できず、不要なモノ(毒素)として体内に残ってしまうそうです。
〈簡単!栄養andカロリー計算〉※別サイトです。
- 鶏ミンチ(茹でてハンドブレンダーでペーストに)…ひとくちふたくち舐めましたが、後は食べてくれませんでした。→魚トッピングで食べてくれました。
- 鶏ミンチの茹で汁(鶏スープ)…味付けは何もしていませんが、かなりの勢いで飲んでくれました。
鶏ミンチのペーストは、魚に比べて食いつきはやや劣ります。魚のトッピングがあれば残さず食べてくれるので、魚に比べて鶏肉の「匂い」が強くなくて、食いつきが悪いのかもしれません。鶏スープは腎不全ではない、もう一匹の愛猫も、勢い良く飲んでいました。猫はなかなか水を飲んでくれないので、水分を取らせたい時にあげると良いかもしれません。
一度、乳鉢で茹でたミンチをすり潰したのですが、あまりに時間がかかった為にハンドブレンダーを購入する事にしました。「ブラウン マルチクイック MQ100」です。機能は少ないですが、3,000円弱でお手頃です。ミンチが数十秒でペーストになってめちゃくちゃ楽でした…が、後で説明書を読むと「肉、魚、パン生地、ご飯、氷(その他固いもの、粘りのあるもの)には使えません」とありました…。野菜・果物向きだったようです。ミンチは一応ペーストにできましたが、このモデルでペーストを作る際はご注意ください。
市販のフードと一緒の場合
- 魚+腎臓ケア ヒルズ k/d…一口も食べてくれませんでした。
- 魚+アイシア 健康缶 エイジングケア(腎臓に配慮)…一応食べてくれました。
- 魚+エネルギーちゅ〜る…一応食べてくれました。
※「ロイヤルカナン 腎臓サポート」は、強制給餌で無くなってしまったので、試していません。
市販のフードも、焼き魚トッピングしなければ食べてくれないし、「一応」と書いた通り、焼き魚があったとしても、食いつきはそんなに良くありませんでした。もしかすると、これらのフードは強制給餌で与えていた事があったので、愛猫の中で「何か嫌な思いをした味」としてインプットされているのかもしれません…。しかし、多少なりとも腎臓に配慮されたフードを食べてくれるのならその方が良いので、他に食いつきが良いモノは無いか探して試してみようと思います。ちなみに、歯周病でドライフードを噛むのを嫌がる(痛い)かもしれないと思って、ウェットフードしか試していません。
食べてくれない時はお皿に近づきません。
手作りのご飯と市販のフードについて思うこと
愛猫が腎不全となってしまった今は、少しでも腎臓への負担をかけないようにして、元気でいられる時間を延ばしたいと思っているので、食事をどのようにするかはとても重要だと考えています。
「食いつきが良い」と言われた「ちゅ〜る」よりもシンプルに焼いただけの魚の方が断然食べてくれますし、鶏スープも結構な勢いで飲んでくれます。市販のものをいくらあげても食べてくれなかったので、今の愛猫の食いっぷりの良さを見て、自然のものの美味しさはすごいと実感しました。しかし、手作りのごはんでは、腎臓ケアフードのようにリンなどの含有率の調整ができません。市販のフードの方が腎臓への負担が少なく、美味しくはないかもしれませんが、安心して与える事ができます。
とはいえ、手作りごはんを否定するつもりはありません。病気を予防するという点では有効だと思います。鶏スープであれば水よりも飲んでくれるので、ドライフードやウェットフードよりも多くの水分をあげる事ができて、腎不全や尿路結石症の予防※になると思います。※個人的な推測です。
手作りのものは、病気になった子に与えるには注意が必要ですし、元気な子でも手作りごはんで栄養などは十分なのか、私は専門家ではないので分かりませんが、上手く取り入れていけば市販フードのみより元気でいられる…かもしれません。「医食同源」は、人間だけの話ではないのだなぁと思いました。
食べ終わって追加を要求する愛猫。腎不全になってから今まで、こんなにガツガツ食べる姿を見た事が無かったので、あまりの食べっぷりに夫も驚いています。
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